自閉症や発達障害の子どもの教育について、日本では特別支援学級や特別支援学校などで自閉症や発達障害を持つ子と持たない子とを分けて教育するシステムです。しかし、ドイツでは「インクルーシブクラス」を導入しています。「インクルーシブ」は「包括的な」という意味です。自閉症や発達障害を持つ生徒と持たない生徒が同じクラスで学ぶシステムです。これにより、子どものうちから自閉症や発達障害を持つ生徒と持たない生徒の両方にとって「互いに助け合う精神」「自分の得意なことを見つけて他の人を助けることができるという自身」「自分が当たり前にできることが、できない子もいる」という社会性を学ぶことができ、自己鍛錬できる機会があるのです。

この「インクルーシブクラス」が既に導入されているドイツでは、親も子も障害を隠さずにいることが多く見られます。人種・国籍・言語・性などの多様性のうちの一つであるという認識で、差別的であったり、同情的な感覚はほとんどないそうです。小さい時から障害を持った子とそうでない子を分けることで大人になって、どう接していいかわからず障害を持った人を「可哀想な人」とひとくくりにすることはかえって差別を助長し、傷つけることになるのです。大田区でもこのような考え方のクラスを導入し、子どもの時から社会性を身に付けていく必要があると考えています。

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