消防団に入団すると、日々の訓練の他に季節ものの行事があります。

三大行事と言われている「初め式」「放水始」「操法大会」です。

今回は「操法大会」についてお話します。

 

私が所属する矢口消防団第1分団は、団本部に表彰状やトロフィーなどが飾ってあります。

矢口消防団の操法大会で優勝し、その年の東京都大会に矢口代表で出場し、準優勝を何度も獲っていると聞きました。

「規律の矢口」と言われるほど、ピシッとしたカッコいい操法を行っており、私もYoutubeで過去の都大会の動画を何度も見ましたが、本当にカッコよくて憧れていました。

 

そのため、入団して最初の操法大会の選手を決める時には、2番員に立候補しました。

次の年は3番員に立候補しました。残念ながら2年連続、大会本番でアクシデントがあり、棄権となってしまい、一度も公式大会で操法を披露したことがありません。

 

次のチャンスは来年かな…と思っていた時に、思いがけずチャンスが訪れます。

 

それは「第54回東京消防操法大会の矢口消防団の強化選手」に声がかかったことです。

 

強化選手は各番手で正選手、補欠選手の2名が選定され、私は3番員補欠選手としてエントリーされました。

「補欠でも強化選手に選ばれれば、来年の操法大会に向けて良い刺激になる」と前向きに捉えて、訓練には毎回出ました。

その間、議会、委員会、視察などの公務や、会派の仕事、党の仕事、地元行事もあり、通常の訓練もあり、愛猫が左心房肥大で血栓ができ後ろ足が動かなくなり、後ろ足が壊死してしまい、そのまま亡くなったりと精神的にも大変な時期でしたが、「3番員を極めたい」この一心で訓練はほぼ皆勤でした。

正選手の発表の時に自分の名前が呼ばれたときは、大変驚いて声が出ず、返事が出来ませんでした。

 

それから約3か月半が経過し、指導員の皆さまの熱心な指導のおかげで、何とか形になりました。3か月前に撮影した動画と見比べても、自分で自信が付くくらい成長できたと実感しました。

 

元々は、地域防災を知るために消防団に入団しました。

ある方から、「議員で消防団に入ると厳しい目で見られる。訓練も出ず、消火活動もせず、制服だけ着てコスプレみたいな団員にはなるなよ。」と言われたことをきっかけに、入団したからには一生懸命取り組もうと決意しました。

 

訓練や火災発生時の招集にもできる限り参加し、消防団の中でも賛否が分かれる操法大会にも選手に立候補し、先ず自分がやってみて、現場を知り、区の政策に反映していきたいと思って活動してきたこの1年と半年間。

 

まさか、まさか、都大会出場の機会をいただけるとは思ってもいませんでした。

 

ここまで支えてくれた各分団の皆さま、指導してくださった指導員の皆さま、調整ごとなどの訓練の後方支援をしてくださった消防署員や本団の皆さま、応援してくれる地域の皆さま、そして1番迷惑をかけてしまっている家族、一緒に訓練してきた強化選手の仲間たち。感謝の気持ちでいっぱいです。

 

そして、皆の想いを背負って、2026年10月17日(土)、本番を迎えました。

 

これまでの訓練の成果を出し切って、後悔ないよう、普段通りにやればいい!そう自分に言い聞かせて。

 

第1分団の仲間たちからの熱い応援、わが子を見守る親のようにLINEをたくさん送ってくれた分団長。

 

大人になってこんな青春時代のような感覚を味わうなんて思ってもみませんでした。

 

本番は整列して始まってからは、あっという間でしたが、人生でなかなか経験することのない緊張感で多くの方に見られている爽快感。

 

指導員の方は皆、都大会出場経験者でしたが、指導員が熱くなっているのが分かりました。

(本番の声援もしっかり聞こえていました)

 

結果は7位。6位までに入ればメダル獲得だったのですが、残念ながら入賞ならず。

 

「操法大会は必要ない」という議論がありますが、都大会に実際に出場してみて、強化選手に選ばれて訓練に参加してみて、

 

私の結論です。

 

「操法大会はやるべき」です。

 

災害時の同時多発的に発生する火災の初期消火。日頃のチームワーク、仲間たちとの信頼関係、放水の手順、器具の名称や用途を知り操作できること、確認や危険を知らせるために大きな声を出すこと。水の入ったホースがどれくらいの重さであるか、ホースの長さは何メートルあるのか、水利の確保、距離感…大切なことは操法に含まれています。

 

「できない操法はない」

 

団長が私たちに向けてよく発していた言葉です。

 

消防団に入ったなら、是非一度は操法大会を経験してほしい、そう思います。

 

矢口消防団に入って、素晴らしい仲間たちに出会えて、本当に良かったです。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

 

~完~