歴史的風致維持向上計画の推進と歴史的文化遺産の活用の先行事例を学ぶため、福島県白河市を視察した。同市の知見を学び、本区の地域資源(池上本門寺、水止舞、馬込文士村、銭湯等)の活用と産業・観光振興施策に反映させることを視察の目的としている。
震災で崩落した小峰城石垣の原位置復元や市民参加型(寄付およびふるさと納税)による三重櫓整備を実施。被災蔵の改修補助に加え、民間事業者と連携した分散型ホテル構想や、地域の方が集まる場所としてコミュニティスペースとしても機能するカフェなど、点在する歴史的建造物を面的な滞在型観光拠点やにぎわいの創出へ昇華させている。また、歴史的駅舎の保全と駅前整備、旧商業施設等を活用した市民交流センターや複合施設の整備により、コンパクトシティと学習・子育て・交流機能を創出。
専門家の解説による市内周遊の「ぐるり白河文化遺産ツアー」、白河歴史教科書「れきしら」作成事業および「しらかわ検定」による白河市の魅力の再認識、子ども向けには「白河かるた」で地域固有の歴史・伝統・文化などへの理解を深め「白河かるた大会」を開催し楽しい遊びを通じて子どもたちへの郷土愛の醸成を図っている。また、南湖公園の規制緩和による若手起業支援など、シビックプライド醸成と賑わいを両立している。
白河市では文化財部局を建設部へ統合し、景観保全と柔軟な規制緩和・民間活力導入を一体的に推進しており、本区の計画実行体制においても有効なモデルとなる。
点在する寺社、町工場、銭湯等を線・面で繋ぐ回遊・滞在型コンテンツの創出や、国の補助制度の積極活用が求められる。
「白河かるた」制作の経緯は、群馬県の「上毛かるた」を参考にしたとのこと。本区においても「大田区学検定」が昨年より開始した。かるたや検定等を通じた子どもや現役世代への郷土教育と、寄付等を活用した区民協働の仕組みを本区の施策に展開していきたいと考える。


